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耐震 その3 by 宮崎
昨日の柏市簡易耐震診断相談会では診断士2人1組で一日フルの10組の方がたの診断と相談を受けました。
いやいや、へとへとでした。
昨年秋の担当の時も比較的大きな地震の後だったので同じく1日フルでの診断で、大きな地震がくると皆さん同じように心配になるわけです。
さて前回にも書きましたが一般耐震診断、精密診断をして耐震改修をすると大きな地震が来ても損傷も無く住み続ける事が出来ると思われているようですが、そうではありません。
耐震診断で出る数値を改修するとなる最低の目安は1.0という数値で、行政から改修の補助金も出ますが、この1.0という数値は「一応倒壊しない」というレベルで、本当に目指す数値は1.5「安全です」以上になります。
ですがこの数値まで古い住宅の耐震レベルを上げるにはかなりの費用が掛かる事は免れません。
もしかしたら、住みながら改修というのも大変かも。
また1.0ってどのくらいの震度まで大丈夫なの?って聞かれることもしばしば。
建築基準法では耐震性能の目標を「大地震の際には建物の倒壊を防ぎ最低限、命を守る」というものです。
なので、前記のように大きな損傷も無く住み続けるというのはとても難しいのです。
ちょっと専門的ですが、基準法で想定されいる地震は300~400ガルといわれていますが、この数値を7段階の震度階に当てはめると大体震度6弱から6強の間くらいなので基準法の数位ギリギリだと震度6強以上で倒壊します。
先の1.0という数値はまさにこの震度6強でアウトというギリギリのレベルです。
しかし、同じ震度6強だったり震度7だとしても地震の周期や地盤強度、建物の立っている方向などによっても被害が変わるので一概にダメとはいえないのも現状です。
とはいえ、「81-00住宅」といい1981年の新耐震から2000年の改正までの住宅でも熊本地震でも大きな被害が出て以降、「新耐震検証法」が出来、200年以前の住宅では接合部仕様などが大きく変わった事で耐震改修の必要な建物も2000年以前となったです。
新築住宅では耐震性能等級3が必須というところも多くなっていますが、この事は次回に。